宇土市の夏の風物詩、地蔵祭りの花火大会が今年も盛大に開催されました。私は残念ながら仕事で直接見に行くことはできませんでした。
夜勤が始まり、多くの方々が部屋で静かに過ごされている頃、窓の外から「ドン!」という花火の音が聞こえ始めました。部屋で過ごされていた、あるご利用者様が、いつもと違う外の様子に気付かれ起きてこられました。そして音の正体を尋ねてこられたので「宇土市の地蔵祭りの花火ですよ」とお伝えすると、「そうですかー」と返事をされながら目を輝かせて窓の外を眺めに向かわれました。

この機会を逃すまいと、急遽、起きていらっしゃった方にも声を掛け一緒にベランダへ。花火が上がっている場所は遠く、花火は小さくしか見えませんでしたが、花火が咲く音は、身体に振動が伝わるくらい迫力があり、夜空に打ち上がる大輪の花火を観賞することができました。「久しぶりに見た」「とてもきれかですね」といった感動の声が聞かれ、心に夏の思い出が刻まれたらと願いました。




日々の暮らしに、ちょっとしたきっかけで特別な喜びが生まれる。そんな小さな幸せを、ひとつひとつ積み重ねていくことが私たち職員の目指すものだと感じました。ささやかではありますが、夏の夜のひとときを皆さんで分かち合えたことを、心から嬉しく思いつつも、なんだか身がひきしまる思いがしました。